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交響曲第1番「指輪物語」

難易度★★★★ 参考演奏時間【41:17】

映画ロードオブザリングで一躍有名になった指輪物語。原作はイギリスの言語学者トルーキンによる小説で1つの指輪をめぐって繰り広げられる冒険物語。特筆すべき点は、登場人物の住む世界や歴史などの細かい設定が完成されていることなどで、ベストセラー小説となった。

デ・メイの交響曲第1番「指輪物語」は1989年に、ヨーロッパの作曲家による作品としては初めてサドラー国際吹奏楽作曲コンペティシ ョンで1等を獲得したことから音楽の質の高さをうかがうことが出来る。

第1楽章ガンダルフ

金管楽器による堂々としたファンファーレから突如として始まる。その後に流れるメロディ部分は全楽章を通してモチーフとして使用される指輪物語のテーマ。壮大な物語への期待と過酷な旅への重い雰囲気が読み取れる部分である。その後、突如雰囲気が変わりAllegro ではティンパニのリズムと、うねる様な木管楽器による疾走感のある中間部に入る。ウッドブロックの効果的な使用も含めて緊張感のある部分、再びガンダルフのテーマ及び指輪のテーマが再演される全体的に金管楽器や木管楽器のパワーが必要とされる部分が多い。

第2楽章Lothlorien,Elvenwood

冒頭からクラリネットのソロに始まり、全体的には木管を中心とした音色で奏でられる2楽章。ロスロリエンの森を描写した部分だと思われる。Flを中心とした軽快でやわらかなアンサンブルへと続くが拍子のとり方が難しいので指揮者や奏者の技量が必要になる。中間部を過ぎガンダルフのテーマがコラールとして流れ、一転して音楽は陰鬱で恐ろしく姿を変える、FlやClaによる連続した速い音符などが難しい箇所だろう。恐怖と緊張感はTimpによって持続されたまま少しづつ減衰しながら楽章を終える

第3楽章Gollum,Smeagol
Gollumの音楽。Gollumはフロド(主人公)らから指輪を取り返そうと執拗に追ってくる。指輪に対して執拗なまでの執念を燃やす。Gollumのテーマ音楽はSsaxのカデンツァを交えたソロで奏でられる。小説でのGollumは忌み嫌われる存在ではあるものの「悪」ではなく、ただ滑稽にも指輪だけを追い求める存在である。見事に精神のアンバランスさを表現しているように思える。6/8のリズムにのってSsaxを中心に奏でるのだが突如5/8が混じるなど気が抜けない。シーンが切り替わるとTpの16分音符が印象的な箇所へとうつる。ここではTpとSnareDrumのブラシが奏するメリハリのあるリズムが何かを追い立てる(追い立てられる)ような焦燥感を感じさせられる箇所である。Tpにとってはタンギングを含めて難しい。SSaxとミュートしたTbの奇妙で捉えにくいソロを終えると、冒頭に流れるGollumのテーマへと戻る。最後は指輪を取り戻そうと襲い掛かるGollumが無残にも崖から転げ落ちて死亡していしまうまでを描く。音楽は激しさのまま終える

第4楽章 暗闇の旅Journey in the Dark
暗闇のモリア坑道の中を歩く一同。低音による重い足取りを含めて、とても緊張感やおどろおどろしさが出ている部分。OAKによる襲撃でPiu mossoへと曲は変化するOAKの襲撃から坑道の出口へ向かう描写をそのまま表現している。
ところどころで前楽章のモチーフなどが使われていて、ガンダルフやGollumの存在を感じさせる。バルログというモンスターに追いつかれる。荒々しさと抗うことの出来ない強さを感じさせるが、ガンダルフの働きにより抜け出すことが出来る。(ここでもガンダルフのテーマを使用)。全休止の後に一同はガンダルフを失った悲しみから重い足取りで旅を続けることとなる。CorAgによるガンダルフのテーマの変奏が流れ、鎮魂を意図する葬送曲。

第5楽章 ホビット達  Hobbits


1楽章のガンダルフのテーマがHrによって再演されて5楽章が始まる。冥王サウロンの野望をとめる事ができ全ての物語のFinale。一転してホビット達の陽気な音楽がTpによって奏でられる。この楽章では特に最後の部分では今までのメロディが再度演奏され、長い冒険の旅や苦労が終わったことを表現している。フロドはその後ガンダルフ達と共に帆船にのって新たな旅へと旅立つ。ここで指輪物語のテーマが厳かに演奏され、少しづつ遠ざかる船を描写しながら音楽は終わる

所感

吹奏楽曲の中でも名作といわれるこの曲もしっかりとしたモチーフを持ち、イメージしやすい曲な為演奏しやすい曲だといえる。

・グレード:5
・作曲:
デ・メイ

楽譜 交響曲第1番指輪物語 BandPower
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